
海外赴任や移住が決まったとき、多くの人が気になるのが「新NISAは海外でも使えるのか」という点です。
結論から言うと、企業派遣の海外赴任であれば、楽天証券では条件付きで新NISA口座を継続できるケースがあります。
ただし扱いは証券会社によって異なり、海外在住中は新規購入ができないなどの制限もあります。
この記事では、海外赴任・移住時の新NISAの可否と注意点を、駐在と税務を見てきた編集部の視点で整理します。
※この記事には編集部の3人(サキ・タケル・ヒロシ)が登場します。海外で働く視点をわかりやすく伝えるためのキャラクターです。
- 新NISAが海外赴任・移住でどう扱われるか(結論)
- 非居住者になると口座がどうなるかの注意点
- 海外赴任中でも続けられる新NISAの活用プラン
海外赴任と税務を見てきた編集部が解説します
新NISAと海外赴任の関係は、住民票や税務上の居住者判定が絡む複雑なテーマです。
だからこそ、駐在や海外生活のリアルを知る編集部が、制度のポイントをかみくだいて解説します。
海外転職LABO編集部
海外転職LABOでは、実体験と編集部リサーチをもとに、現地採用・海外起業・駐在員の3つの視点から海外で働く選択肢を整理しています。
※記事に登場する3人は、編集部の視点を分かりやすく伝えるためのキャラクターです。
現地採用・海外生活・ビザ・保険・語学を担当。
副業・起業・帰国準備・国際結婚・在留資格を担当。
駐在員・家族帯同・海外赴任・帰任後キャリア・税務・年金を担当。
新NISAは海外でも使える?結論から解説
企業派遣の海外赴任なら条件付きで継続できる場合がありますが、扱いは証券会社により異なります。
新NISAは、日本に住む「居住者」を対象とした非課税制度です。
そのため海外に出ると、原則として新規の買い付けはできなくなります。
ただし、企業からの海外赴任命令がある場合は、所定の手続きを取ることで一定期間口座を維持できるケースがあります。
楽天証券もそのひとつで、出国前に届出をすることで口座を継続できる仕組みを設けています。
一方で、自己都合の移住で非居住者になると、原則として口座を継続できないことが多いです。
最終的な可否や条件は証券会社ごとに違うため、必ず利用中の証券会社の公式情報で最新の取り扱いを確認してください。
新NISAとは?非課税のメリットをおさらい
2024年に始まった新NISAは、投資の利益が非課税になる制度で、年間最大360万円まで運用できます。
通常、株式や投資信託で得た利益にはおよそ20%の税金がかかります。
しかし新NISAを使えば、この利益にかかる税金が非課税になります。
さらに、従来のNISAより非課税枠が大きく広がり、2つの投資枠が用意されました。
| 投資枠 | 特徴 | 年間投資可能額 |
|---|---|---|
| つみたて投資枠 | 長期の資産形成を目指す積立型の非課税枠 | 120万円 |
| 成長投資枠 | 個別株やETFなど成長性の高い資産に投資できる枠 | 240万円 |
この2つを組み合わせると、最大で年間360万円を非課税で運用できます。
長期でコツコツ資産を育てたい人にとって、税金がかからないのは大きな魅力です。
海外在住者が新NISAを使う場合の注意点
非居住者になると新NISAは原則使えず、口座の扱いは証券会社によって差があります。
海外赴任や移住を考えている場合は、出国前に注意点を押さえておくことが何より大切です。
特に住民票の扱いや、新規購入の制限は見落としがちなポイントです。
住民票で扱いが変わる
新NISAは、日本に住む「居住者」が対象の制度です。
住民票を日本に残す場合は、形式上の居住者として継続できる可能性があります。
一方、海外転出届を出して住民票を抜くと、原則として新NISAは利用できなくなります。
ただし住民票を残していても、実際に海外で生活していると判断されれば、口座が止められる可能性もあります。
赴任と自己都合で異なる
制度上、比較的認められやすいのは「企業からの海外赴任命令がある場合」です。
楽天証券では、出国前に「非課税口座出国届出書」を提出し、勤務先からの証明を添えることで、一定期間の継続が認められる仕組みがあります。
これに対し、自己都合の移住や転職で住民票を抜く場合は、原則として口座を閉鎖する必要があります。
非居住者になると非課税の適用が続かないためで、企業派遣の赴任とは扱いが異なります。
出国・帰国時の手続き
楽天証券で新NISAを継続する場合、出国時と帰国時にそれぞれ書類の提出が必要です。
出国時は「非課税口座出国届出書」「非課税口座継続適用届出書」、帰国時は「帰国届出書」が求められます。
これらを期限内に行うことで口座を維持でき、帰国後に新規投資を再開できます。
注意
海外在住中は、新NISA口座での新規購入(買い付け)ができないのが一般的です。
すでに保有している資産は非課税のまま維持できますが、継続して保有できる商品は日本株などに限られる場合があります。
外国株・ETF・REITなど一部の商品は、出国前に売却が必要になることもあります。
利用可能な期間や対象商品は証券会社によって異なるため、最新の条件は必ず公式サイトで確認してください。
楽天証券では、海外赴任が5年以内であれば口座を維持できるとされていますが、期間を超える場合は閉鎖される可能性があります。
帰国予定を踏まえ、計画的に手続きを進めておくと安心です。
海外赴任中でも活用できる投資プラン
海外在住中は新規購入ができないため、出国前に積立や購入を済ませて「放置運用」するのが基本です。
新規の買い付けができないという制限を前提に、出国前の準備を整えておくことが大切です。
ここでは、海外赴任中でも資産形成を続けやすい2つの考え方を紹介します。
なお、投資は自己責任で、ご自身のリスク許容度に合わせて判断してください。
つみたて枠で事前に投資
つみたて投資枠を使い、低コストのインデックスファンドを赴任前に購入しておく方法です。
インデックスファンドは分散が効いており、リスクを抑えながら長期の資産形成を目指せます。
新規投資ができない赴任期間中でも、購入済みの資産は保有し続けられるため、非課税枠を活かせます。
事前に投資計画を立て、運用コストの低い商品を選んでおくのがポイントです。
成長枠で高配当株を保有
成長投資枠を使い、高配当株や優良なETFを保有しておく方法です。
配当金は日本国内の銀行口座で受け取れるため、帰国後の再投資や生活資金に活用できます。
海外在住中でも定期的なキャッシュフローを得られるのが強みです。
長期で安定した実績を持つ銘柄を選び、リスクを分散しておくと安心です。
まとめ:海外在住者の新NISA活用

- 企業派遣の海外赴任なら、楽天証券では条件付きで口座継続できる場合がある
- 非居住者になると原則利用不可で、扱いは証券会社により異なる
- 海外在住中は新規購入不可のため、出国前に積立・購入を済ませておく
- つみたて枠・成長投資枠を活かし、長期の放置運用で資産形成を続ける
- 可否や対象商品の最新条件は必ず公式サイトで確認する
海外赴任中でも、事前にしっかり準備しておけば新NISAの非課税メリットを活かせます。
大切なのは、出国前に手続きと積立設定を済ませ、赴任中は無理に動かさず保有を続けることです。
制度の扱いは証券会社や状況によって変わるため、最新の取り扱いを公式サイトで確認しながら進めましょう。
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